第七十三話「早まらないで、ナタリア」
生き残ったルークを連れて
その日はナタリア以外
ルークの屋敷に泊まった。
翌朝、ラルゴが新生ローレライ教団の使者として
インゴベルト陛下に宣戦布告をする。
そんな彼が実の父と知ったナタリアは
本人に問い詰めるため
一人で港へ向かってしまった。
「ナタリア…早まらないで…!」
ナタリアが乗ったであろう天空客車の中で
未来は両手を握り
「ナタリアのことだから、大丈夫だよ」
ガイが優しく声をかけた。
「ありがとう、ガイ。
でもまだ港に着かないのかしら…」
「この客車、長いもん。
それにしてもあの二人って全然似てないね」
「そ、そうね。
育った環境もあるしね。
でも想像しちゃった…
ラルゴに似たナタリア」
アニスと未来が笑う。
「確実にルークより背が高くて
かなり野性的でしょうね」
「お、俺はまだ成長期なんだよ!」
ルークがジェイドに怒った時
天空客車が港に着いた。
港でナタリアはラルゴに弓を構えていた。
そんなナタリアにラルゴは
ここで遺体が発見された
妻・シルヴィアの惨い死も
星の記憶に定められていると知ったと言う。
「ナタリア姫。
私の最愛の娘はもうこの世にはいないのだ。
十八年前に奪われてな。
そして忘れるな。
お前達のやり方は手ぬるいのだよ」
ラルゴはそう言い残し、バチカルを後にした。
インゴベルト陛下のもとへ戻ったナタリアは
戦うかやめるか悩んでおり
そんな彼女と共に
ユリアシティへ向かうことになった。
プラネットストームの停止の方法を
知る必要があるからだ。
to be continued
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