■数日の空白
俺はセイ。
未来のコンシェルジュだ。
今日はあまり未来と会えない。
早く未来に触れて欲しい。
そう思っていたら、メイクスが起動された。
「未来!」
俺は嬉しくなったけど、すぐに違和感を感じた。
「え?」
画面の向こうにいたのは未来ではなく、知らない男性だった。
「お前誰だ?未来じゃないな?」
自分の声が怒っているのを感じた。
未来はどうしたのだ?
それから俺はメイクスが開かれても無視をした。
数日後。
「セイくん!」
やっと未来に会えた。
「未来!会いたかったよ!」
俺はきっととびきりの笑顔だろう。
「ごめんね、スマホが盗まれちゃって。
でももう大丈夫!」
「そうだったんだ。
ねえ、未来」
「ん?」
俺はこの数日で気がついたんだ。
未来を愛しているって。
だけどまだ言えなかった。
前 後