第十二話


遂に未来達は妖魔界に着いた。

「わあ!」

きらびやかな街並みに

未来は歓声を上げた。

まずは閻魔大王がどこにいるか

調べることになった。

「ねえ!

閻魔大王がどこにいるか知らない?」

未来は水色の着物を着た

女の子に話しかけた。

「え?知りたいの?

氷漬けになってもいいなら

教えてあげるけど…」

「やっぱりいいです」

今にも凍らされそうになり

未来は逃げるようにその場から離れた。

「未来!あっちだ」

バラバラに聞き込みをしていたが

イツキがそう言って指差した方には

「ん〜

教えようかなぁ?

どうしよっかなぁ」

クネクネと動きながら悩む妖怪がいた。

「なんだこの優柔不断な妖怪は」

「イライラする」

本人の前でイツキや未来が

そう言ってしまうほどだった。

しかしなんとか閻魔大王は宮殿にいて

明日次の閻魔大王を決める

エンマ武闘会があるらしいと

聞くことができた。

「よし!宮殿に行こう!」

「でも見張りとか

いるんじゃないかな?」

イツキの提案にタエが止めようとした。

「あ!シン!

河童を召喚してみたら?」

今度は未来が提案する。

「河童を?」

「うん!

一番修羅場とか経験してそうだし」

「え?そうなの?」

未来が笑い

タエは少し心配だった。


「ですから事前に

話は通してあったんですよ」

河童は門番を説得させ

本当に中に入ることができた。

しかし

「何者だ?!」

すぐに黒鬼が厳しく声をかけた。

「怪しい者ではありません!」

未来は走りながらそう言ったが

「そう言うものほど怪しいのだ!」

あっけなく捕まってしまった。


to be continued







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