第二十七話「初めて知った」


医務室。

休憩中の春日と未来は

子供の話をしていた。

「私は女の子が欲しいんだけど

ぬらりは男の子がいいって…」

「まあ…分かれてしまったんですね」

「うん。

どちらでも愛せる自信はあるけどね」

その時、大きな足跡が聞こえ

「未来!面白いもの見ないか?」

部屋に入ってきたのはエンマ大王だった。


「私はぬらりひょん議長だ」

「ぎちょう?」

執務室でぬらりは

小さな女の子の相手をしていた。

しかし

「ぬらりひょん様、顔が怖いですよ」

「もっと笑ってください」

猫きよと犬まろの言う通りだった。

「こ、こうか?」

言われるがまま笑顔を作るぬらりだったが

「ぎちょう、笑ってない」

女の子にそう言われた。

「あの子は?」

「迷子だ。

将来の勉強をしろって

ぬらりに押し付けた」

「大王様、威張ることではありませんわ」

未来、エンマ大王、春日は

扉を少し開けて様子を見ていた。

「しかしよ、なんかぬらり楽しそうじゃないか?

案外子供好きなのかもな」

「そうみたいですね」

たどたどしくも

女の子に優しく接するぬらりを見て

未来は安心した。


to be continued







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