第二十二話「今でも照れくさい」


「おはよう、未来」

「おはよう、ぬらり」

日曜の朝は

ベッドの中でのキスから始まった。

「ふふ」

キスが終わるとぬらりが微笑んだ。

「なに?」

「いや…まだ初々しいなと思った」

ぬらりは正直な気持ちを言ったが

「もう!言わないで」

未来は照れてしまう。

「それより、早く支度をしましょう!」

今日は城下町を散策する予定だった。


「ん?ぬらりひょん議長か?」

城下町を歩いていると

背後から声がした。

「大ガマか…久しいな」

「ぬらり、お知り合いなの?」

初対面な未来はぬらりに聞いた。

「ああ、私も会うのは久々だが」

「そっちの女は…?」

「私の妻だ」

ぬらりはいつもの様子で説明したが

(つ、妻?!)

未来は過剰反応してしまう。

妻と呼ばれるのに

いまだに慣れないでいたのだ。

(ぬらりと夫婦になって

もうすぐ一か月だけど…)

「さあ行くぞ、未来」

ぬらりは大ガマとの会話を終えて

未来の手を引いた。

「は、はい!

それじゃあ大ガマさん…」

「お幸せに」

大ガマに見守られながら

未来達は歩き始めた。

(今でも照れくさいことは

たくさんあるかも)

そう未来はこっそりと思った。


to be continued







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