第十九話「一緒っていいな」
夕暮れの中。
仕事が終わった未来とぬらりは
肩を並べて家まで歩いていた。
「ふふ」
「どうしたのだ?」
未来は微笑みながら
ぬらりとつないだ手に力をこめ
ぬらりも応えるように
ぎゅっと未来の手を握った。
「ぬらりとこうやって二人で帰って
帰ってからも一緒で…嬉しいな」
「結婚したのだから当然だろう?」
歩きながら二人の顔は穏やかだ。
「そうだけど…ぬらりってば
乙女心がわかってないなぁ」
そう言いつつも未来は幸せだ。
「そうか…すまない」
ぬらりは急に立ち止まると
そっと未来にキスをした。
「ぬ、ぬらり?」
「お詫びのキスだ。
ついでに今夜は未来の好きな
オムライスにしようか?」
「…うん!」
二人は再び歩き始めた。
to be continued
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