第十八話「一緒にお風呂」


ぬらりひょんと未来は

結婚して半月が経つが

一緒にお風呂に入ったことがなかった。

「それは変ですよ、未来様」

「やっぱりそうだよね〜」

ある日春日に話したら断言され

未来も苦笑した。

忙しい日はともかく

休日もだから無理はない。


「え?一緒に、か?」

「うん!ダメかな?

いつも私が先だし…」

その日の夜、未来は思い切って

ぬらりひょんに一緒に入ろうと誘った。

「だが…その…」

しかしぬらりひょんは何故か戸惑った。

「どうして?私達って夫婦だよね?」

「それは…」

ぬらりひょんはため息をついた。

気持ちを打ち明ける時が来たと思ったのだ。

「一緒に入ったら

君が汚れてしまう気がするんだ」

「え?」

意外な理由に未来は驚いた。

「変だと思うかもしれないが…

どうしてもそう思ってしまうんだ。

それに明るいところで裸を見られるのも

嫌かもしれないと思って、だな」

「ぬらり…」

夫の正直な気持ちに未来の胸は熱くなった。

「ありがとう」

そんなぬらりひょんが愛しくて

未来は抱きついた。

「未来…」

「でも私はそんなこと気にしないよ。

むしろぬらりと一緒に

ますますお風呂に入りたくなっちゃった」

「…分かった。

今日から一緒に入ろう」

ぬらりひょんはやっとうなずいた。


数十分後。

「あの…やっぱり恥ずかしいかも」

「今更か?」

「だって…」

お湯の中で後ろから抱きしめられた未来は

のぼせたのではないか?というくらい

顔が真っ赤になった。


to be continued







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