第二十五話「会えない夜は」
未来は一人で
部屋の窓から月を眺めていた。
昨日からぬらりは仕事で
会えない日が数日続く。
「あの月…ぬらりに似てるな〜」
欠けていない満月は
優しい光を放っていた。
すると一羽のハトが
どこからか飛んできた。
「ハト?こんな夜に?」
慌てて窓を開けると
ハトには手紙らしき紙が
縛られていた。
「伝書鳩?」
丁寧に紙をほどくと
『月を見ている
君に似ている気がする
ぬらりひょん』
そう書かれていた。
「ぬらり…!」
同じことをして同じことを考えている。
未来は嬉しくて泣きそうだった。
これからもぬらりと会えずに
寂しい夜は
月を見ようと未来は思った。
to be continued
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