第二十二話「遅刻」
「はあ!はあ!!」
未来は急いで
エンマ大王の屋敷を出た。
今日は待ちに待ったぬらりとの
デートの日だったのだが
完璧に遅刻してしまった。
「ぬらり!」
そして門で待つぬらりに
思い切り抱きついた。
「未来!こんなところで…」
そう言いつつもぬらりも
未来を抱きしめた。
「だって…遅れてごめんなさい」
「ああ。
もう少しで帰るところだった」
「え?」
未来は慌ててぬらりの顔を見たが
「冗談だ」
ぬらりは微笑んだ。
「もう!」
もう一度未来はぬらりに
抱きつく。
「これで罪の意識が
なくなっただろ?」
冗談はぬらりの優しさだった。
to be continued
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