第十九話「好きなキスの仕方」


「じゃあね、ぬらり。おやすみなさい」

「おやすみ、未来」

もう恒例となった

未来とぬらりの夜の挨拶。

おやすみと言ってキスをするのが

いつの間にか当たり前になっている。

しかし今夜はぬらりはキスしなかった。

「ぬらり?」

「たまには未来から

キスをしてくれないか?」

「え…えええ!」

ぬらりの提案に未来は焦った。

いつもキスは

ぬらりからしていたからだ。

「で、でも…どうやったらいいか…」

「簡単だ」

そう言ってぬらりは

未来のあごを持ち上げた。

いつでもキスできる距離に

二人はドキドキする。

「君の好きなやり方で

キスして欲しい」

「えっと…」

そして意を決して未来は

ちゅっ

そんな音をたててキスをした。

わざとではないが

自然とキスの音がしてしまった。

「上出来だ」

ぬらりは満足そうに微笑んだ。

「もう!恥ずかしいからもう寝るね!」

未来は慌てて部屋に入った。

しかしまだぬらりのとのキスの

感覚が残っているようで

そっと唇に触れた。


to be continued







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