第十八話「きみを重ねてしまう」
「あ…!」
ぬらりはふと
あるお店を見た。
そのお店は呉服屋で
ある女物の着物に
ぬらりは見入られた。
(未来に似合いそうだな)
そう思いながら。
「あ…!」
一方未来は春日と一緒に
食材を選んでいた。
すると未来は
おいしそうな豆腐を見つけた。
「春日!
この豆腐、買っていい?」
「構いませんよ。
ぬらりひょん様
お豆腐がお好きですものね」
「そ、そんなんじゃ…」
未来は慌てた。
(何をしても未来…
きみを重ねてしまう)
(何をしてもぬらり…
あなたを重ねちゃうよ)
同時にそんなことを考えていたとは
当然二人は知らない。
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