第二十話


触手を逃げて、ケータ、イナホ、未来は

階段の上まで避難した。

「反撃どころか

更にパワーアップしちゃったよ」

「一体、どうしたら…」

「私に任せて!!」

困り果てたケータと未来だったが

あたりを見渡したイナホは

なにかに気づいたように叫んだ。

「え?」

「隠れてないで、出てきなさい!」

「ん?ミーのことダニ?」

イナホが指さした方向に

USAピョンがひょっこり顔を出した。

「あなた、もう帰っていいわよ!」

「なにを言ってるダニ!」

USAピョンは焦る。

「ナメ吉が戦うなんて

10万年早いってことよー!」

「ミーだって頑張ってるダニ!」

だんだんUSAピョンが怒り出した。

「ボスバトルなんて

ナメ吉には荷が重すぎよ!

重いどころか、もはや無重力よー!」

「だと、テメー!」

USAピョンが本格的に怒り始めた。

「あの…イナホちゃん、もうやめたほうが…」

「いいんです!」

未来が止めようとしたが

イナホは止めなかった。

「ううううー!」

怒りが頂点に達したUSAピョンは

遂にヘルメットのボタンを押してしまう。

『ベイダーモード』

「コラーダニー!」

機械的な声がして

USAピョンはレーザーを乱射した。

「ナメ吉でも頑張るって言うのね?」

「しつこくない?」

なおもひどいことを言うイナホに

ケータがあきれた。

「でもよくよく考えたら

実験失敗でろくに使えなかった

ただの、小・動・物ですからー」

「ウワーダニー!」

ジタバタしたUSAピョンは

今度は頭の方のボタンを押した。

『エンペラーモード』

再び機械的な声がして

USAピョンは変身した。

その姿はいつもと違い

赤くてマントをつけていた。

「おお!なんか強そう!」

「やったー!

予想通り2段階目の進化があったようね!」

「そっか。

イナホちゃんのねらいはこれだったのね!

でもこのままじゃこっちに攻撃しちゃうよね?」

喜ぶ二人だったが、未来は心配した。

「大丈夫です!」

イナホは未来にウインクをした。

「ってことを全部、あいつが言ってたのー!」

攻撃を受けているぬらりひょんを指差して

イナホが叫んだ。

どうやら、ぬらりひょんに濡れ衣を着せて

USAピョンに攻撃させるつもりらしい。

ねらい通り、USAピョンは

ぬらりひょんにレーザーを向けた。

「なんてひどい…」

「でも、今だ!ブチニャン!

ダークニャン!!」

「「一気に飛んで100万倍!」」

「ダークニャイトクロー」

ケータが叫び、三人の攻撃が

一気にぬらりひょんを襲う!

「うわっ!」

攻撃は見事に当たり、再び爆発が起きた。


to be continued







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