第十四話


絨毯は渋谷の喧騒を抜けて

いつの間にか見たことのない空間を飛んだ。

「ここが妖魔界?!」

「違っていたら、本当困るよ」

「風が気持ちいです!」

三人はそう言いながらあたりを見まわした。

そして遂に大きな屋敷へと飛んで行った。


屋敷は天井が大破していて

絨毯が降りるのにちょうどよかった。

「ウイスパー!ジバニャーン!」

「USAピョーン」

「コマさーん!」

互いに見えなくなった時のように

三人は友達の名を叫んだ。

ジバニャン達も再会に涙を流した。

「なぜ、ここに人間が?」

ぬらりひょんと思われる妖怪が

不思議そうに未来達を見た。

「あれが、みんなの言っていた

ぬらりひょん議長?」

「めちゃくちゃ強そうじゃん!」

ぬらりひょん議長は触手が何本もある

「凶悪」という言葉がぴったりな妖怪だった。

「じゃあねーみんな頑張れ!」

「そうそう、ここは一先ず帰りましょう!」

ケータと未来は完全に怯えていた。

「わー!何言ってるんですか!

『セラピアーズ』第18話に出てくる

触手異星人ぬる〜べに

匹敵するインパクトですよ!これは!」

イナホは絨毯から落ちそうなほど喜んだ。

「イナホちゃん、落ち着いて!」

「妖魔界に生きた人間が入り込むとは!

今すぐに失せろ!」

怒ってしまったぬらりひょんが

触手をのばした。

「きゃ!」

「うわー」

絨毯は逃げようとしたが

触手の方がスピードが速かった。


to be continued







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