第十一話


「遅れてごめんズラ〜」

「結局来るんかい!」

慌てて二人がハチ公前につくと

すでに待っていた妖怪がなぜかツッコんだ。

「山手線の信号トラブルで

電車が動かなかったの」

「うん…それより、だれ?」

赤いジャンバーを来た少年が

未来を見て言った。

「あ、そっか…私は未来!

コマさんと友達なの!」

「よろズラー」

そう言って自己紹介をしていると

レーシングカーがこちらに向かってきた。

「待たせたダニ!」

降りてきたのは

黄色い宇宙服を着た妖怪だった。

「妖怪チビチビクミタテールレーシングカー編を

完成させてかっこよく登場ダニ!」

「だれ?」

「えーっと

USA(ユーエスエー)ピョンですか?」

ウイスパーが妖怪パットを見ながら聞いた。

「USA(ウサ)ピョンダニ!」

「最近ポッと出の妖怪ですね」

「ダニ!」

ウイスパーの指摘に

USAピョンはイラッとしたようだ。

「えーっと、未空イナホという

ちょっとどんくさいSFオタクな女の子に

憑りついているようですね」

「妖怪パットってそんなことも書いてあるの?」

未来は驚いた。

「ちょっと!」

すると女の子が

ウイスパーの妖怪パットを押さえた。

「SFオタクって違うと思うんですけど」

「さらに、だれ?」

「だから、その未空イナホさんでございやすよ」

ウイスパーが小声でケータに教えた。

「ちわっち!ちわっち!ちわーっち!!」

イナホは突然元気に叫び

周りにいた人間の注目を集めていた。

「私は言うなれば全方位型オタクです!

アイドルやアニメにも目がありません!!」

「な、なんかとても元気な子ね」

「そうズラね、楽しくなりそうズラ」

そうやって、ぬらりしょん議長のもとへ行く

「有志」が集まった。


to be continued







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