4/20(ブン誕だろぃ)



「丸井くーん、お誕生日おめでとう!はいっお菓子!」

「おー!さんきゅっ」

「ま、丸井先輩!お誕生日おめでとうございます…これ…」

「ありがとな」



4月20日、今日は幼なじみのブンちゃんの誕生日

そんなめでたい日だが、私の心の中はモヤモヤとした感情が渦巻いていた



ブンちゃんが人気なのは知ってたけどさ…



誕生日当日、ブンちゃんは学年問わず様々な女の子からプレゼントを貰っていた

中には豪華な包みのものもある


私は机の横に掛けられた紙袋に目をやった

そこには昨日夜更かしして作った数種類のお菓子

形はあまり綺麗ではないが、味はまあまあだと思う



…せっかく作ったけど、あんなに貰ってたら私のなんていらないよね






放課後になって、私はその紙袋を力なく持って教室を後にした



「おーい」

「…」

「ん?聞いてんのか?」

「…」

「おいって!」

「へ!?え、なに?」



ボーッとしていたせいで声をかけられていたのに気付かなかった


慌てて振り替えると、そこには何故か不機嫌そうなブンちゃんが


「ブンちゃん…?」

「何でもう帰るんだよ」

「え?今日は職員会議で部活ないし…」

「じゃなくて…」

「…なに?」

「ん!」


むすっとした顔でブンちゃんは右手を突き出した


「どうしたの?」

「だーかーら、プレゼントだろぃ」


私がブンちゃんの行動の意図を読み取れずにいると、しびれを切らしたようにブンちゃんが言った


「…へ?」

「今日は俺の誕生日じゃん?お前からのプレゼント!」



え?なんで…?



「ブンちゃん…いっぱい貰ってたから私からのなんていらないじゃん」


今日1日の様子を思い返して私はふてくされながら呟いた


「ばーか、他のやつのじゃ意味ねぇんだよ」

「へ?」


私はブンちゃんの言ってる意味がわからずにキョトンと首をかしげた


「俺はお前からのが欲しいの!」

「あ…うん」




それは…どうして?

期待してもいいの?


それを聞く勇気は今はないけれど



昨日の夜更かしが無駄にならなくてよかった


差し出した紙袋を嬉しそうに覗き込むブンちゃんの様子を見て私も自然と笑顔になっていた




「ブンちゃん?」

「ん?」





「誕生日おめでとう」














─────────
ブンちゃん誕生日おめでとう!
天才的な君が大好きさ!
中途半端な感じでごめんね(´;ω;`)
時間がないんだようおう


 

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