胸の悩み〜貧乳の場合(白石)
「なぁなぁなまえー」

「なに?白石ー」

「海行かへん?海」

「えっ!い、いややっ!」

「何でやねんなー?お前プールもイヤ言うてたやないか…何が気に入らんねん」

私はうっ…と言葉に詰まった

「そ、それは…」

「それは?」

付き合い始めて間もない私たち
白石は最近やたらとプールやら海に誘ってくる

そ…そりゃあ白石とプールとか海とか行きたいけど…行きたいけどぉぉ

「なんや、言わへんと分からんやろ?」

口ごもる私にずいっと近づき怪訝そうに見つめてくる

「…俺だけなんか?」

「…へ?」

「なまえと一緒にいたいとか二人で海とか行ってイチャイチャしたいとか思てるの」

「ち、ちがっ…!私だって…!」

「じゃあ何で?」

「…………いから」

「ん?」

「む…胸がないから…!」

「…は?」

ううっ…!言っちゃった…!

「…なんや、そんなことかいな」

「そんなことってヒドイ!私は真剣に悩んでんねん!ばかぁ!」

「あーやばい、なまえめっちゃかわええ!」

私がポカポカと白石の胸を叩いているとそのまま抱きすくめられた

「きゃ…!ちょ…いきなりなに…」

「そんなことで悩んどったんか」

「だ…だって…!白石どうせ海とかプールって水着目当てやろ?」

「あ、バレてた?」

「せやから…私…む、胸ないし…そんな水着姿見せられへんと思って…」

「何や今さら。お前が貧乳なんはこうやってぎゅーってしてたら分かるわ」

「ひ…ひんにゅ…!ヒドイ!ばか!離せ変態!」

「イヤや、離さへん…それにそんな胸無いんが悩みなんやったらええ方法があんで?」

「え、なになに?教えてっ!」

思わぬ白石の言葉に私は目を輝かせて白石を見上げる

すると、奴はニヤッと不敵な笑みを浮かべた

「俺が育てたる」

「………………は?」

「よっしゃ、そうと決まれば早速俺の部屋行くで!」

え?え?え?と狼狽える私を抱き抱え、意気揚々と自室へ向かう白石



しばらくして…

「やっ、ちょ…この変態ぃぃぃー!!」

なまえの声が白石家に響き渡ったのだった



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