「あー」
「なんや?変な声なんか出して」
白石の部屋でゴロゴロと転がりながら私は呻いた
「いやー、最近体力落ちたなぁって思ってさ…」
「引退したからとちゃう?」
そう、私は青春を捧げてきたバレー部をつい先日引退した
「せやんなぁ…」
「ってゆーかまだ引退して1週間やん…それでそんなに体力落ちるか?」
うむ、白石は呆れ顔である
「うー!運動不足なの!バレーしたいぃい運動したいぃい」
どちらかというと体育会系な私は今までバレー尽くしの毎日だったのだ
それがパッタリとなくなったのだからそりゃもう物足りないったらありゃしない
「練習見に行ったらええんとちゃうん?」
白石は当たり前かのようにそう言うが、
「アカンよー行ったら絶対仕切っちゃうもん…新しい部長らに早く責任感とか自覚してほしいしさ…」
新しい体制になったばかりの大事な時に先輩が口出しをしてしまうと、後輩たちに変に甘えが出てしまうと思うのだ
「…なまえなりにちゃんと考えてんねんな」
すると白石はどことなく優しい顔つきで私を見つめてくる
そして少し考えるような素振りを見せ、何か閃いたかのように人差し指を立てた
「せや、俺がなまえの運動相手になったるわ」
「えっ、ほんまに!?」
やった!
じゃあ早速公園でも行くかと私は立ち上がろうとした
が
「っきゃ!」
グイッと白石に腕をひかれ、ベッドに投げ出されてしまった
そして急な事態に戸惑う私の上に乗っかって白石は私をベッドへと拘束した
「な、なに…?」
恐る恐る白石を見上げると
「ん?運動するんやろ?」
逆にキョトンとした顔で聞き返されてしまった
「や、うん…せやから…公園とかさ、行かんの?」
「そんなとこわざわざ行かんでもできるやろ?」
「な、にを?」
「セックスや」
「………………はい?」
「立派な運動やと思うけど?」
ダメだ、完全にスイッチが入っていらっしゃる
「え、と………マジで?」
「大マジや」
私がわたわたと目を泳がせていると、白石は私の手首を拘束し、胸に顔を埋めてきた
「んっ、」
「…バレーバレーで今まで全然相手してくれんかったし…これからは俺ともっとおってや…?」
そして少し寂しそうな顔で見上げてきて
不覚にも私の胸はきゅんと締め付けられてしまった
「う…じゃあ…一緒に運動、する?」
おずおずと白石を窺いながら言うと
「よっしゃ!じゃあなまえの運動不足解消のために頑張るでぇ!」
白石はニヤッと厭らしく口角を上げて貪るように私に唇を重ねてきた
「ん、ふぅ…っ!」
──そして白石の激しい行為によって私はたっぷり運動をさせられたのでした