独占欲?(不二)
「きゃあっ!」


「うおっ!大丈夫ですか?先輩」


「う、うん。ごめんね、桃城くん・・・」


あ、あぶなかった・・・


足元がふらついたなまえの腕を桃城がつかみ、なんとか転ばずに済んだのだ


「何もないところでつまづくなんて、ほんと先輩ってドジですよね」


「なっ!越前くん!?1年坊主のくせに生意気っ!」


反論してみるものの恥ずかしくて一人で焦って赤面していると、桃城がプッと噴き出し



「先輩ってほんとかわいいっすよねー」


「え!?」


「なぁ、越前もそう思うだろ?」


「・・・まあ」


「な、ななな・・・」


「ほら、こんなに真っ赤になってゆでだこみてーだ」


と、桃城はニヤニヤしながらほっぺたをムニッとつまんできた


「ふぁ、ふぁにするのっ!?」


「なーんか先輩ってほっとけないんすよねー」


「あ、それは分かるかもっす」


桃城くんは私のほっぺをなおもムニムニとひっぱりながら、かわいいよなーとひたすら言っている


「ふょっと・・・もうふゃめ・・・」


「なにしてるの?」


「「!!」」


桃城と越前が振り返ると、そこにはニッコリとほほ笑んだ不二が立っていた


「ふ・・・不二先輩・・・」


桃城はパッとなまえから離れ、焦ったように視界をさまよわせる


「なまえに何してたのかな・・・?」


「や、あの・・・べ、別に・・・」


「ふーん?」


笑みを浮かべたまま、不二はなまえの腕をつかんで歩き出す


「しゅ、周助?」


「あ、そうそう」


何か思い出したように後輩二人を振り返ると・・・


「なまえはベッドの中が一番かわいいんだ」


と最大級の笑みを見せた


「「!」」
「〜〜〜っ!!?」


そして不二は真っ赤になって抗議するなまえを連れてその場を後にした




「・・・不二先輩って」


「独占欲強いんすね・・・」


これからは必要以上になまえに絡むのは彼女のためにもやめようと思う桃城と越前であった




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