春もうらら

桜は満開

まだ少し肌寒く感じるこの季節 そして新学期


1年をへて仲良くなった皆とクラス替えにワクワクと胸を踊らせ、新入生をむかえ、華の高校生活を満喫する




──はずだった……


なんと、両親がいきなり転勤すると言い出した。しかも海外にだ。いきなりと言ったけど実は転勤は何ヶ月も前から決まっていたらしい…。(なんで早く言わなかったんだ)


勿論のごとく私は英語なんて喋れないし日本から出るつもりはない!と訴えたところ「誰も小春を連れていくなんて言ってないじゃない」

……つまり、はなから私を日本へ置いていくつもりだったらしいのだが

私に一人暮らしをしろとでも?と小首を傾げていたら一枚の紙を渡される


内容はある住所だった。


どうやらそこに居候しなさいということらしい。相手にはもう話をつけているとのこと


あと数日後には出発するようで、それからはもう準備やらで大慌てだった。


学校も転校してしまうため友達とは離れ離れになってしまう

最後に少しだけ、いつものメンバーに会うことが出来た。


電車に乗り込む私に泣きながら手を振ってくれる友達

私はグッと涙をこらえて「またね」と手を振り返した。





なんて最後の話っぽくなってしまったが一応これからが始まりなのだ


数日後には始業式が控えている。それまでの数日間も多分忙しいだろうと心構えた



あっちの学校でも友達が出来ますように、と


電車に揺られながら眠った。




別れと始まり


(小春ちゃんいらっしゃい!)(どうもこんにちは、これからお世話になります!)(うふふ、そんなに畏まらなくていいのよ!我が家だと思ってくつろいでね)

(ただいまー……)(あらもう帰ってきた!おかえり要くぅーんっ!)(ばっか!だからくっつくなって!……)(……どうも)(…………え?は?)


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