──ぺらり


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目を閉じれば、当時の出来事が思い出される


凄く楽しくて、切なくて、でも甘酸っぱくて

あの頃の私は若かったな、なんて。


彼と初めて出会ったのはいつだったっけ


今から……8年くらい前かな




 * * *





私達1年生がこの学校に入学して早2ヶ月ちょっと


真新しかった制服も馴染みはじめ、新しい友達もでき、すごく充実した高校生活をおくっている


その中でも特に仲良くなり、いまでは親友ともよべる八神玲名ちゃん


始めこそツンツンしてとっつきにくそうだった玲名だけど、一人だった私に優しく声をかけてくれたのだ


付き合っていくうちにわかったんだけど、物言いは少しキツいけど案外可愛い所もあったりする


そんな玲名が大好きです!



今も玲名とお手洗いの帰りに話している

少し身長差のある私達、玲名はそれを利用し、よく私の頭を撫でるのだ

少し悔しいけどなんだかんだ嬉しいのでよしとする!



すると少し離れた所が何やら騒がしい



「あれ?向こうにいる子、昨日晴矢が話してた子じゃない?」

「おい、バカッ!聞こえるだろ?!」

「ははっ!大丈夫だって」



赤色の、少し奇抜な髪型をした人がもう一人の赤い髪をした人とじゃれあっている

今叩かれた人、新入生代表で話してた人だ……


「騒がしいね」

「ん…?あぁ、ヒロト達だろう」

「あれ、知り合いなの?」

「まあ…幼なじみといったところだ」

「そうなんだ」



あ、先生に怒られてる


なんだか可笑しくてふふっと笑う


……?



さっき、奇抜な髪型をした人と目が合った気がした…

気のせい、だよね?



「かずほ、戻るぞ」

「あ、うん!その前にあの人達の名前なんていうの?」

「ああ、あっちのが基山ヒロト。チューリップが南雲晴矢だ」


基山ヒロトくんと
南雲…晴矢くん、か


「ありがと!それじゃ戻ろう」

「急ぐとまた転ぶぞ」

「もう転びませんーっ!」


玲名の手を引っ張りながら教室へと戻る


あ、ちなみに席は隣同士だったりする





教室に入るまで、彼が私達を見ていただなんて、私は気づかなかった



‐‐‐

み じ か い
ウルビダちゃんもとい玲名ちゃんの口調がわからない…。



 

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