心から楽しそうに笑う眩しい笑顔。
気高さすら感じさせる凛として美しい瞳。
支えられた腕は儚くも力強くて。
背負ってきた罪は消えなくとも生き続ける道を示してくれたのは君。
君に焦がれていく想いこそが存在の意味。
かつん、と響く階段を上がる音。
がちゃり、と扉を開けて出迎えれば愛らしい瞳が大きく揺らいだ。
「お帰り、ルーシィ」
「た…た、ただいま。ロキ」
恥ずかしそうに俯くその前髪を手に絡めてキスをひとつ。
唇に手を添えて、顎を上げれば朱に染まった頬と潤んだ瞳が情欲を煽る。
こつん、と額を合わせて小さく息を吐いて。
身体の内に渦巻く慾を諫めて。
「好きだよ?」
「…ん」
溢れ出る想いを囁けば、答えるように背中に回される細い腕。
『ロキのこと、もうちょっと信じてもいいかな』
あの日から伝える想いを真剣に受け止めて、精一杯に返そうとする君。
その度にいつだって愛おしさが溢れていって。
守りたい、と強く想う。
変わらない真実をこの胸に―――。
それでも君の笑顔一つで救われたんだ。
だから、瞬く間の些細な悲しみさえも包み込みたい。
「私も…好きだよ?」
こつん、と返される合図。
惹かれるままに口付けをひとつ。
星が滲む暗く悲しい夜は誰よりも近くにいたい。
魔法が解けてしまわないように―――。
fin.
***
Cait Sith Whisker:歌海ねこ様へ
*0410*
お誕生日おめでとうございます**
相互記念`least said`の後は、甘い日々が待っていたらいいと思います(キリッ
色々考えて…甘く…なった、のかな?
切甘がテーマです、とか言ってみる。
けれど、本当は砂吐くくらい甘いのを目指した予定でした。
でも!
うたみさんへの愛だけは沢山詰まってます!
改めて、お誕生日おめでとうございますー!
素敵な一年となることを願って*
Cor Leonis:獅子の心臓
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