each and all【C*L+J*E】《*学パロ》の続き的な何か。
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声に出される言葉とは裏腹に素直な反応。
嬉しい時には嬉しそうな顔を。
寂しい時は悲しそうな表情を。
それは音ではなく―――響く純粋な心そのもの。
がやがやと静まることのない教室。
騒々しいその中で一人静かに机に突っ伏していればおい、と声を掛けられた。
呼ばれた先へ顔を上げて。
訝しげに眉を顰める。

「なんだよ」
「いや、エルザがもう一度お前を連れてこい、とな」

その名前に先日の出来事を薄らと思い出した。
思い浮かぶのは何故かここ数日よく出くわす金髪の女ばかりで。
真っ直ぐな瞳も素直になりきれずに出る言葉も噛み合わない態度も。
そのひとつひとつに惹かれていく自分を打ち消す。

「は、ごめんだね」

吐き出すように答えて、がたん、と乱暴に席を立った。

「コブラ、お前最近機嫌良さそうだな」

鞄を肩にかけて出ていこうと背を向ければ挑発するような声が一言。
ふん、と鼻を鳴らして立ち止る。
首だけで振り向けば、困ったような―――しかし幸せそうな表情のジェラールが小さく息を吐いた。
その様子に眉間の皺を寄せて。

「…埋め合わせろってか?」

誰にも興味を持たなかったジェラールが唯一惹かれた女。
興味がなかったわけではない。
それが知らずに幼い頃を共有していたとすれば尚更。

(珍しいことは起すものじゃないな…)

沈黙が続く中、微かに模られた笑み。

「いいぜ」

片手を上げて話は終わりとばかりに教室を出て行く。
足が向けられるのは、いつもの公園―――。


fin.
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