(イドッテレ)







ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる


真っ白で薄灰色の視界の中、ただただあてもなく歩き続けた。何度も足がもつれ、転びそうになる。しかし、止まることなく歩き続ける。少々前のめりになりながら足を前へ前へ送り出していく。


ぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐるぐる


目的地なんかない。目的なんかそもそも存在しない。僕の愛する冷たさのなか、ただ黙々と歩き続けた。


「王子」


「、」


後ろに温度を感じて、僕はようやく足を止める。何をされているのか認識するのに時間がかかった。

「こんなところで何をしている、この低能が」


「……貴方、こそ」


耳にかかる息は、肌に落ちる美しい結晶に比べはるかに暖かい。僕の愛さない温度。なのに、やけに泣きそうになった。


「帰るべき場所があるならさっさと帰り給え。…行く宛てがないなら、私の家へくるといい」


「…帰るばしょ、なんか、ないですよ」


旅してますからね。
その呟きは、聞かれることなくかの温度の中に吸い込まれていった。









初イドッテレ。好きすぎる。
あ、ちなみに白の中ぐるぐるしてたというところまでは今日の私です^^転びました歩き始めて30秒^^
あれドイツって雪降るんですか?

…降りますねすみません。




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