抑えていた涙もつらつらと流れて留まらなくなっていく


「そうそう。そうやって泣いてりゃちょっとはかわいく見えんだよ。餓鬼」

「が‥‥ｯ」


漸く唇が解放されたと思えば、次に頭蓋骨を蹴り飛ばされ地面に顔を擦り付けた





「‥‥〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜っ」







こんなの屈辱的過ぎる。




「ん〜味は悪かねーがもういいか。そろそろ飽きるな
‥‥‥やれ。」



男の言葉にすっと２人の部下が近付き両脇を抱えられ無理矢理引き起こされた
軽い脳震盪を起こしかけていた脳を振られ、意識すらも絡めとられそうになる


いっその事手放してしまえば楽だろうか。

いや、この男のことだ。また目覚めるまで待つだろう。






もういい 最後の反抗だ。




ずるずると引き摺られるように屋上の淵まで運ばれる

朦朧とする視界で対面する男を捉え私は最期になるであろう言葉を紡いだ



「いつか自分に報いが返ってくる。その事を忘れるな
汚い殺し方ばかりする人間はは汚い死に方しか出来ないのが定石なんだ」



こんな言葉使ったの生まれて初めてだな

なんてことを考えて自嘲気味に笑ってしまう。




「最期までご忠告どうも。お嬢さん」



そして、男はバットを私に向けて振りかぶり






ここからは もう 何も聞こえない