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秀徳との合同練習や火神の砂浜走りなどまあ色々あった合宿も本日で最終日。夕食の準備が終わって外に飲み物を買いに出た千秋は、緑間とばったり遭遇した。

「あ、真太郎」
「千秋か」

何だかんだで合宿中はあまり時間もなく、話せなかった幼馴染だ。自然と2人で並ぶことになる。

「秀徳とは馴染んだ?」
「…何の話なのだよ」
「いや、前の試合の時はそうでもなかったし」

千秋を一瞥しただけで答えない緑間に苦笑する。練習中を見るに、前回の試合の時よりはコミュニケーションを取るようになっているのは伺い知れたので、今更聞かなくても分かっているのだが。

「千秋は、」
「ん?」
「誠凛が合っているんだろう」

驚いてぱちぱちと瞬きをすると、緑間は続けた。

「あの頃と同じような顔をしている」
「……そう、かな」
「ああ」

緑間にそう見えるのならそうなのだろう。千秋は幼馴染を見つめる。視線に気づいたのか千秋を見下ろした緑間と目が合うと、ふ、と千秋は笑った。

「そっかー。そっかそっか」
「…どうしたのだよ?」
「んーん、良かったなぁって。誠凛行って」
「今更何を言っているのだよ…」

緑間の呆れたような視線に笑った。

『千秋君はどうして誠凛に行ったの?』
__さつきちゃん、その答え見つけた。
他人任せでごめんだけど、やっぱり俺は君が言うみたいにはかっこよくないけど、誰かにここに居てねって言われたかった。居場所はここだから、ちゃんと戻ってきなさいって言われたかった。ちょっと動機は情けないけど、真太郎が言うみたいにあの頃みたいに笑えてるなら、誠凛を選んで良かったなぁって思えるよ。




→後書き


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