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カップルシートって名の如く、わたし達のそこは、小さなドームで覆ってあって、透明の屋根から空が見えるようになっていた。


ドームの中に入るから、声を出しても平気のようで、ここなら二人で内緒話もできるんだって、ちょっとワクワクした。


ツヨシと何の話しようかな？って思っていたわたしに、ドームの中に入ったツヨシはすぐに目を閉じてしまった。


一人で足を投げ出して寝転ぶツヨシ。


プラネタリウムなんて子供っぽかった？


あんまり乗り気じゃなかったみたいだし…


どよーんと雨雲をしょったまま、ドームの壁に背をもたれて一人で空を見上げるわたしに、ツヨシの視線が飛んできた。



「つまんねぇの？」



そんな言葉。


その言葉そっくりツヨシに返してやりたい！




「だってツヨシ寝てるんだもん。せっかく二人きりなのに、何も話してくれないし…」




右手を組んで頭に引いていたツヨシは、目を大きく広げて、それから又視線をわたしから外す。




「そんなつまんなそうな顔することないじゃん」


「………」


「やっぱりこんなドームの中で二人っきりがイヤだったの？」


「………」


「何も言ってくれなきゃ不安になる。わたしのこと好きじゃないのかも？って。本当はツヨシわたしなんて興味がない…―――」