■ I
「言ったろ?オレが守るって…信じろよ…」
次から次へと零れてしまうこの涙は、和也くん達への謝罪の涙なのか…
ツヨシの想いへの涙なのか…
バカなわたしへの哀れな涙なのか…
「ツヨシ――…」
「髪、似合ってる…すげぇ可愛い…」
チュって髪にキスを落とすツヨシを見上げると、照れくさそうに微笑んだ。
わたしは泣き崩れるみたいにその場に手をついてしゃがみ込んだ。
「ユカリ、大丈夫?」
沙和が駆け寄ってきて、わたしの肩に手を添えてくれる。
そのままゆっくりと撫でてくれる沙和の手は、ツヨシと同じように温かくて、「ツヨシ、後でVIP来い」そう言った総長友樹の言葉に、「はい」ってツヨシの掠れた声が響いた。