■ C
それからどのくらいの時間がたったか分からない。
物置の中は暑くて息苦しくて、恐怖と緊張も入り交ざって、わたしは貧血気味で、体育座りをした膝に顔を埋めていた。
息苦しい…
呼吸が上がってきて、気分が悪い。
ヤバイ、倒れ…―――
ガシャガシャッ!!
鍵を開ける音がして、その次の瞬間、物置の扉が開いた。
わたしは大きく空気を吸い込んで、ゲホゲホむせた。
「お前…大丈夫かよ?」
聞こえた声に、飛びそうな意識が一気に戻ってくる。
だって、目の前でわたしをここから出してくれたのは、他の誰でもない和也くん。
面倒くさそうな顔だけど、わたしの腕を引き上げて、物置から出してくれた。
でも、体力も気力も消耗していたわたしは、そのままその場で膝をついて地面に手をつく。
「立てねぇか?」
「…すいません…気分が…」
グルグル回る景色に、頭痛も酷い。
胃の中が気持ち悪くて、呼吸が上がる。