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この感情をショックと呼びつけることも認めたくなくて『ツヨシ…帰りたい』気づいたらそんな言葉を口に出していたんだ。

わたしの言葉に何も言わずに視線を送ってくるツヨシ。

それからゆっくりとあっちにいる和也くんとゆきみに視線を向けて、その視線のまま呟いたんだ。


「やっぱりあの二人見たくねぇ?」


悲しい声だった。

もちろんそんなことない!そう言いたいのに、どうしてか上手く言葉が出てこなくて…


「嘘ごめん。帰ろうぜ俺たちの場所に」


ポンッてツヨシの手がわたしの頭に置かれて、そのまま優しく数回撫ぜられた。

ギュって一瞬だけ強くわたしを抱きしめたツヨシはそのままわたしをバイクの後ろに乗せて、いつものツヨシの部屋に連れていった―――――





「今日親いねぇから…帰んなよ」


ソファーに座ってそう言うツヨシ。

その瞳にいつもは見えない焦りが見えてしまうのは、わたしのせいであって。


『うん』


だから安心させてあげたくて小さく頷いた。

ツヨシが不安になることないよ…

わたしはツヨシのことがちゃんと好きだよ…

そう言葉で伝えたとしても、ツヨシの不安は消えないって思う。

さっき生まれてしまったわたしの中のこのモヤモヤがとれない限りは、ツヨシのモヤモヤも取れないって…。


だから、わたしを少し強引に抱くツヨシに何も言えなかった。

いつも以上に激しく長くわたしを抱くツヨシに、ただしがみ付いていたんだ。







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