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「いえ、こっちの話…。今日は宜しくお願いします」


「あぁ」





そう言ってツヨシくんはバイクから降りると、煙草をスニーカーで潰した。

その立ち振る舞いもすごく絵になって…





「本当に彼女いないの？」


「いねぇからお前乗せんじゃねぇの」


「そっか。勿体無いね、かっこいいのに」


「………」





黙っちゃったと思ってツヨシくんを見上げたら、真っ赤な顔でわたしから目を逸らした。


うそ、照れてるの？

なんか、可愛いな、この人。





「うん、うまくいきそうだな」





そんなミツルくんの声に、わけも分からずわたしは微笑んだんだった。





「んじゃ倉庫行こうぜ」


「ツヨシ、ユカリのこと頼んだよ？」





まるで釘を刺すかのように、沙和がツヨシくんにそう言うと、「分かってる」って一言。

無口なのに照れ屋で硬派なツヨシくんのバイクに乗せてもらったわたしは、憧れの倉庫へと向かって行った。