■ B
「ユカリ、大丈夫…オレが絶対ぇ守るから」
そう言うのはツヨシで。
怒りよりもわたしを心配してくれたことを有難く思った。
怖くて溜まらない。
「とにかく和也さんに連絡とるから」
ミツルくんがそう言って、ほんの一瞬ドキっとした。
そんなわたしをジッと見つめるツヨシの強い視線に、わたしは申し訳ないと思いながらも目を逸らした。
ミツルくんって、和也くんの番号知ってるんだ。
ツヨシも知ってるのかな?
そんな不謹慎なことすら頭に浮かんで…
「あ、ミツルです! すいませんちょっと厄介なことになりまして…じつは…」
淡々と説明するミツルくん。
部屋が静かだから、携帯越しに和也くんの受け答えが微かに聞こえてくる。
わたしのプロフが公開されていること。
そこに「セフレ募集中」って書かれてあること。
それを見た人からの着信が絶えないこと。
それを説明しているミツルくんの声に混ざって「あぁ」とか「それで」とか答えてくれる和也くん。