■ B




「ツヨシ!」




和也くんのバイクってどれだろう?なんてボヤっとしていたら、ミツルくんがそう叫んで、そこにはサラサラの黒髪で、大きな目をした男子が煙草を吸いながらバイクに跨っている。

特に不良っぽく見えないな…って思ったわたし、ツヨシって人の側まで行くと、ギロって睨まれた。





「悪りぃ、待たせた?」





ミツルくんがそう聞くと「別に」そんな回答。


でもそれが普通なのか、わたしに振り返ったミツルくんは、ツヨシを指差すと「こいつ俺のダチでツヨシ。タメだから」そう告げた。





「初めまして…ユカリです…」


「ツヨシ…宜しく」





意外にも礼儀正しく手を差し出してくれたツヨシは、ぶっきら棒な笑顔を口元に浮かべた。


…男に免疫のないわたしは、ドキっとしてしまうわけで。


この人すっごくかっこいい!!


硬派な感じがいい!!


なんて和也くん以外にももしかしたらoneにはイケメンズがいるのかもしれない。


ミツルくんに関しても、整った顔つきだし…。





「oneってイケメンしか入れないの?」


「はぁ?」





つい呟いた言葉をしっかりと拾ってくれるツヨシ。

怪訝な顔で、わたしを変な目で見ていて…






- 9 -

prev / next

[TOP]