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……ジワっと涙が溢れる。

調子にのって、直人くんの繊細な部分に触れようとしたわたしは、自分のバカさ加減に涙が溢れた。


そんなわたしに見向きもせず、直人くんは不機嫌なままわたしを置いて戻って行った。


苦しくなった胸元をギュウっと指で押さえるわたしは、そのままズルズル自販機に背中を預けて崩れ落ちる。




「…ッハ…」





嫌われたいわけじゃないの、ただ好きなだけなの…―――



今更そんな言葉、届きもしない。



あんな冷たい目で見られたわたしは、それでも女々しく直人くんを想うことしかできない、バカな女なんだ。








その日以降、直人くんはわたしって存在を一切無視し続けた。

学校でも、倉庫でも、わたしが話しかけても、聞こえていないかのように、無視し続けたんだ。

それが直人くんの気持ちなんだって、そう思うしかないなんて…。






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