幸せな結末7
――――――…




一日余分にとった出張。


私はずっと啓司に抱き潰された。


それでも足りないと思うのは、欲張りなんだろうか?


こんなにもこの人を好きになるなんて思いもしなかった。




出張を終えて帰る家は当たり前に啓司の家で。


カレに貰った指輪を嵌めて、翌日出勤した私。




噂になっているアキラからの贈り物だと思う人がほとんどで。


その日偶然にエリちゃんと会った私に、詰め寄ってきた。


女子トイレでこんな格好、学生じゃないんだから…なんて思いながらも、私は指輪をグッと握った。




「どういうことですか?」


「何の話かしら?」


「アキラと結婚って…」


「ああ、ごめんなさい。私アキラとはもう」


「え?」



少しだけ安心したような顔で。



「他にいるから好きな人」


「な! 勝手な人ですね」


「アキラがね」


「…もういいです! アキラはあたしが幸せにします!」


「そうしてあげて」


「ふんっ」


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