「それでは本日の会議を始めます、宜しくお願い致します」
第三会議室で、役員会議が執り行われる。
社長秘書の私も当たり前に参加させられているわけで。
上役の言っていることもさっぱり分からない。
私と社長が正面に座っていて、その周りを囲む上役達は、ツラツラと会議を進めていく。
あ、ヤバイ…
昨日遅くまで仕事してたから?眠いなぁ…
淡々と喋る上役の言葉は、今の私からしたら完全に眠り薬のようで、気を抜いたら絶対カクンってなっちゃう。
でも、気が遠くなってしまいそ…―――
ドクンッ!!
なにっ?
ビクっとする身体に誰も気づいていないようで、ホッとした。
会議室の机の下、握られた私の手。
そ知らぬ顔で握っているのは、勿論隣にいる社長。
ダルそうな顔で話を聞いているフリして、尚も握っている。
「ふーん、それで?」
「ええ、我が社はそこを…」
うん、うん、頷きながらも、手は今度は私の太股をなぞっていって…
ちょっと!!
会議中なのに何してんのよっ!!
こんのっ、エロ社長っ!!
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