会議室の情事5
「それでは本日の会議を始めます、宜しくお願い致します」


第三会議室で、役員会議が執り行われる。

社長秘書の私も当たり前に参加させられているわけで。

上役の言っていることもさっぱり分からない。

私と社長が正面に座っていて、その周りを囲む上役達は、ツラツラと会議を進めていく。

あ、ヤバイ…

昨日遅くまで仕事してたから?眠いなぁ…

淡々と喋る上役の言葉は、今の私からしたら完全に眠り薬のようで、気を抜いたら絶対カクンってなっちゃう。

でも、気が遠くなってしまいそ…―――

ドクンッ!!

なにっ?

ビクっとする身体に誰も気づいていないようで、ホッとした。

会議室の机の下、握られた私の手。

そ知らぬ顔で握っているのは、勿論隣にいる社長。

ダルそうな顔で話を聞いているフリして、尚も握っている。


「ふーん、それで?」

「ええ、我が社はそこを…」


うん、うん、頷きながらも、手は今度は私の太股をなぞっていって…

ちょっと!!

会議中なのに何してんのよっ!!

こんのっ、エロ社長っ!!
_15/33