「んっ…」
「…ッ…」
ギュっと壁に追い込まれて、キスを繰り返しながら、ゆっくりと私のブラウスに手をかける。
スカートから出してそこに手を入れる。
大きなアキラの手はそのまま私の胸を何度も囲むように撫ぜて…それから背中に回した指でプチっとホックっを外した。
解放された胸元に、ブラウスを上げてアキラの生温かい舌がチュっと含んで、その快感に上を向く。
反対の指で摘まれたピンク色の突起を弄られて更に快感を誘う。
その手が焦らすように太ももを触って…早く、早く…そんなことを心の中で思っている。
だからなのか、誘うように自分の手をアキラのソレに触れさせて…
すでに硬くなっているアキラを手で何度も撫ぜた。
「お前…我慢できねぇの?」
そう言うアキラの口を首にかけた腕で引き寄せてキスで塞ぐ。
いくら誰も使っていないとはいえ、いつ誰がここを通るかなんて分からない。
溢れだしそうな声を抑える為にハンカチを噛んでアキラの温もりを受け入れた…。
こうしてアキラに抱かれたのが随分前のことみたいに思えてしまう私は、今カレに抱かれながらも、何度も頭の中で繰り返し唱えているの…
「アキラ、ごめんね…」
社長と寝たのはどうしようもない事実。
時間がたてばたつほど、思い出すあの夜のことを。
せめて一度だけで終わらせれば良かったものの、私はあの人に捕まって逃げられないんだろうか。
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