■ 絶対ルール3
あのイヴの日以来、何の音沙汰もなかったのは、この大きなLong Laodにかけていたんだって納得できた。
そうすることによって、ワタルを…チームMIYABIをここら一体にその名を広めることができる。
それだけ今日のこの走りがデカイ暴走だってこと。
街道を囲むギャラリーもタカヒロの代になってからも増え続けているし。
『奈々は?』
「奈々ちゃんとタカヒロは車変えて倉庫に行かせた。ゆきみもこっからなら30分かかんねぇし、安心だ」
『ん』
「ワタルの狙いは奈々ちゃん一人だ。ヘッドの女以外は興味ねぇ奴だ、お前は大丈夫だな?」
『うん』
素直にそう頷いたら、フワッと哲也がわたしを抱きしめた。
そのまま顎を掴まれてすぐに哲也の唇が重なった――
「…戻ったら、抱かせろよ」
『今でもいいよ』
冗談でそう言うと、一瞬哲也の顔全部が開いた。
「ここじゃ痛てぇよ、バーカ」
そう言ってもう一度…
さっきより深く激しくわたしを求めた――――