■ Long Laod6


「…たんま」


『えっ』


「我慢できねぇーたぶんっ」


『………』


「続きは後でな」


『…あたしが誘ったみたいに言わないでよ、もう』


「完全に誘っただろ」


『さ、誘ってないよっ』


「¨タカヒロに近づけたみたいで嬉しい¨っつったろ」


『だってそれは本当だから』


「やっぱお前、頑固だな」



あたしを見て微笑むタカヒロに何も言えなくなる。


どれくらいキスをしていたのか分からないけど、あたし達を見ていた男女の団体はもう見えない。


今やあたしとゆきみは一般人に知れ渡っているくらい有名なoneの女で。


ワタルがあたしとゆきみに気づかないわけもなく。


それでもチームはあたし達を隠しているのに、総長自らこんなことをしていたら、言い訳もなにもできたもんじゃない。



でも安心していられるのは、タカヒロが絶対に守ってくれるって信じているから。


タカヒロがワタルになんか負けることないって、信じているからだと思う。



そしてあのイヴの日以降、何の音沙汰もないワタルに対して、警戒しているみんなを…あたしを安心させる為に…


タカヒロの行動には全て意味があるんだと思うんだ。



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