Secret6
「…ふうん…」
イエスもノーも言わない直人。
目の前の口端も緩んでいて、やっぱりこの状況を楽しんでいるんだって…
「俺ヤんねぇよ。ヤリたきゃ自分で動けよ!」
…な、なによ。
分かったよ。動かしてやるんだから!
「その気にさせといて放置するのが直人の趣味なの?」
悔し紛れに嫌味までつけてみる。
直人はほんの一瞬目を細めた後、その美味しそうな口を開けて言ったんだ。
「違うよ。興味ない女には近寄らねぇもん…」
拍子抜け。
え?
「私は…?」
ジッと視線だけで私をとらえて離さない熱い瞳。
答えて直人。
私の気持ちに応えてよ、直人。
「教えてやるよ!」
グイっと直人の手が私の首に回されて距離は縮まる。
目の前に直人の唇があって、触れそうな距離でその口を開いた。
「ゆきみしか興味ねぇんだ俺…」
天にも昇る気持ちになった。
――――――そこから先は無我夢中だった。
どうにか直人を覚醒させようと必死だった。
哲也にすら見せたことのない自分がそこにいて、これが私の本性だと思うととてもじゃないけど直人以外の人には見せられないって。
「クッ……」
ベッドに手をついて足を開いてる直人のそこに顔を埋めてそそり立っているそれを口に含んで顔を揺らす。
私の頭に軽く手を添えて薄目でこっちを見ている直人は妖艶で色っぽい。
その瞳を見る度、その唇を見る度、想いが溢れてくる。
「直人…」
頬を両手で包み込んで唇を重ねる。
舌をチュッて音を立てて絡ませると、直人がゴクッとたまっていた唾を飲み込む。
キスをしたまま直人の胸の突起を指で転がすと呼吸がどんどん荒くなっていって。
「気持ちぃ?」
私の言葉に微笑む直人にもう一度キスをする。
そのまま首筋を通って綺麗な喉仏を口に含むと「ハアッ…」直人の呼吸が更に乱れる。
耳に指を入れてそこを触りながら喉仏から鎖骨に舌を這わせていく。
そのまま割れた腹筋に舌を絡めると、直人がお腹に力を入れてるのが分かってちょっと嬉しくなった。
眉間にシワを寄せて薄く目を開いて大きく肩を揺らして呼吸を繰り返す妖艶な直人を目に焼き付ける。
手で太股を触りながら舌をオヘソにいれると「アッ…」また小さく声を漏らす。
ここ、気持ちいい?
そんな思いを込めて下から直人を見つめあげると、優しく私の髪を撫でてくれる。
気持ちいいんだって、直人と通じあったみたいでまた嬉しくなる。
足をもっと開かせて内腿を舐めるとビクッて腰が揺れた。
哲也にこうして舐められたことは何度もあるけど、私が哲也を攻めるのはいつだってそこだけだったと思って、哲也にされたことを一つづつ思い出しながらそれを全部直人に与えた。
それ以上のものも全部全部、直人の反応を見ながら私は直人に愛撫していく。
「ハァ…ゆきみ…もう…」
聞こえた声に最高潮心臓が膨れ上がった。
今私を求めたよね?
もう…限界…挿れさせて…
そう言いたいんだよね?
「挿れる?」
「ハァ…マジお前ふざけやがって…早く挿れさせろよな…こっちが痛いわ…」
怒ってそう言うけど、私を求めてくれたのが嬉しくて、思いっきり直人に抱きつく。