Vacation4


シュノーケリングを終えて陸にあがろうとした時だった。

浮き輪の中に入っていたから気づかなくて…



「直人待って!やばい、ブラどっかいっちゃった!」

「ええっ!?」



キョロキョロとその辺を見渡すけどブラらしきものは浮いてもいなくて。



「さてはゆきみやりたかったんだろ、貝殻水着!」



直人の冗談に思わず笑ってしまう。



「違うよ!」

「分かった、分かった!とりあえず騒ぐと注目されちゃうから俺がとってくる」

「ごめんね」

「いや、そんな姿俺以外に見せらんないっしょ!興奮されたらたまんねぇし!」



そう言って笑うと直人は私の羽織るものを取りに行った。

すぐに私の所に戻ってきた直人。

手にはバスタオルと何故か貝殻。

やっぱりなのか、って可笑しくなるけど。



「はい!」



先に渡されたのは思った通りの貝殻。



「ゆきみのサイズ探すの大変だったよー!はいつけてみて!?」



真顔で言うから手ブラを外してそれをパカッと……「直人、やらせないでっ!」ついノリで胸に両手で装着する私に爆笑をくれる直人だけど。

楽しいけど、すっごく楽しいけど、やっぱり二人きりがよかった。

そしたらやるのに、貝殻ブラ!

でも直人はその一瞬だけで満足したのか、貝殻を私から取るとタオルを肩にかけた。



「似合ってた、もう明日から二人でここで暮らす?」

「二人きりならいいよ!」

「…その格好で言われるとやべぇ」



まるで独り言みたいな直人の言葉にクスっと微笑んだ。

だから海からあがって私に手を差し出す直人の腕にギュッと絡み付いた。



「おい、生乳当てるな!反応すんだろー」

「やだ!触りたい直人に!離れたくない!」



小さな私の我儘に直人が苦笑いな表情を見せつつ、鼻の下伸ばしてエロ目で笑う。



「すいませーん!二人でシャワー浴びて着替えてきます!」



そう言って私のことを誘導したんだ。

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