甘い時間1





それはまるで昨日と一緒。

カチっと、カードキーでホテルのドアを開けると、私を後ろから抱きすくめるタカヒロくん。

別に盛りのついた動物ってことでもないけど、私達はこうやってこの行為を止められないことも多い。


ホテルの壁に背中を預けてキスを繰り返す私達…

そのまま荷物を置いて、着ていたコートを脱いだ。

…正確には、私のコートはタカヒロくんが脱がした。

大きなダブルベッドの上、私をグイって押し倒すと、コートと靴を脱ぎ捨てて、私のブーツをゆっくりと脱がすタカヒロくん。

口端に笑みを浮かべてちょっと色っぽく私を見ている。

さっきまでの勢いが少し弱まって、今度はゆっくり私を脱がしていく様子。

両足脱がされた私の足、そのままチュって口づけるタカヒロくん…


「…俺変態チックかも、嫌だったら言って? そういう性癖持ってるわけじゃないけど、ユヅキ相手だと、色々シたくなっちゃう…」

『…色々って?』


そう聞く私に、顔を赤くして「意地悪〜」って嘆いた。

そんなタカヒロくんが可愛くて…


『いいよ、色々して…タカヒロくんだったら何でもいいよ』

「エロイ、ユヅキちゃん! 今ので俺、ちょっと勃ってる…え、あ…言わなくていいって?」

『確認しちゃおっかなぁ、私…』

「えっ?」


ムクって起き上って、私の足元にいたタカヒロくんの腕を引き寄せた。

そのままベッドの上で抱き合って、私からキスをしていく…

ゆっくりと手をタカヒロくんの股間に当てると、ちょっとだけカレの身体がビクっと反応した。

同時にキスの合間に漏れる吐息が色づいて…


「アァッ…」


ほんの少し目を細めて顔を歪ませるタカヒロくんを至近距離で見つめて嬉しくなる。

私に反応してくれているって。

…自分からこんなこと、前の私だったら考えられなかったけれど、今はタカヒロくんに何でもしてあげたい。

タカヒロくんの望むこと、タカヒロくんが喜ぶこと、タカヒロくんの笑顔が見れるのなら、何でも…


服の上からでもしっかり分かるくらいに、どんどん硬さを増していくタカヒロくんのを、私はずっと離さず触っていた。






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