絆3
そうして私達は近くのレストランでランチをしてウインドーショッピングに戻った。
だいぶ日が落ちてきて私は少し焦りが出てきた。
クリスマスプレゼントは一緒に選ぼう…って言っていた訳で。
さっきのペアリングは当たり前みたいにタカヒロくんが支払いをしたけど、それって半分私も出すって事なんだろうか?
それとは別にタカヒロくんにクリスマスプレゼントを買いたい私は、タカヒロくんがそれらしき行動をしないか見張っているものの今だ何かを欲しがる仕草を見せてくれなくて。
こんなこと聞くの恥ずかしい?
「どうかした?」
クシャッてタカヒロくんの手が私の前髪を握って顔を覗き込まれて…
『私また顔に出てた?』
苦笑いをお返しする。
「分かってきたわ、ユヅキの事」
カラッと笑って言ってくれちゃうタカヒロくん、大人だなー。
私もいい加減成長しなくては。
『あの、指輪のお金私も払うよ』
「やだ!だってあれ俺からのクリスマスプレゼントだもん」
『でも結構高かったし。それに私もタカヒロくんにプレゼント買いたい…』
「一応俺ユヅキ一人養えるくらいは金もってるよ、これでも!初めての贈り物だしそこはカッコつけさせてよ?」
サラリと言ったけれどタカヒロくんの言葉は簡単に言うと…¨プロポーズ¨に聞こえなくもなくて。
途端に私は巡るめく妄想に顔が真っ赤になった。
そんな私を見ていたタカヒロくんも遅ればせながら私の妄想に気づいたらしく慌てて首を振った。
「いやっ!今すぐどーとかそーゆうんじゃなくて…いや、そんなこともないけど、…なんてゆーか、そういう気持ちはいつでも持ってるって意味で。そんな軽い気持ちで付き合ってる訳じゃないってゆーか、…うまく言えないんだけど…」
慌てるタカヒロくんの本音が嬉しくて。
『私の事大事に想ってくれて嬉しいよ』
「…好きだから」
『私も…』
真っ赤な顔でキョロキョロ辺りを見回すタカヒロくん。
その行動は何てゆーかそう…
「ユヅキこっち来て」
人気の少ない路地裏に身を隠すみたいに、私達はしばらくの間キスを繰り返した―――
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