幸せだから2
『でも今日は買い物』
「シテからでも行ける行ける!俺もう勃っちゃってるもん」
腰を緩く回すタカヒロに乗っかってそのまま体重を降ろしてキスをする。
いつもはやっぱりタカヒロからキスをすることの方が断然多いけれど、たまにはこうして私からするキスもありで。
そんな時決まってタカヒロはすごい喜んでくれて、それが私も嬉しい。
恥ずかしいけど、嬉しいって気持ちの方が簡単に勝ってくれるんだった。
ベッドの上でタカヒロと甘いキスを繰り返していると、身体は火照ってきて。
えくぼに吸いつくみたいに舌を這わせたら「ああっ!!」タカヒロから甘い声が響いた。
私を見てちょっと困ったように笑っているタカヒロ。
「それダメ…そこ最高に気持ちいい…」
私の下で甘い声を出すタカヒロが可愛くって、フワリとタカヒロの胸に体重を乗せて、もう一度えくぼをチュっと吸いあげた。
「ンッ…ユヅキ…お願い…もっと…」
『…―――え?』
見ると、タカヒロの口元は軽く上にあがっていて…
『もう、わざと!?私タカヒロが本当に気持ちいいと思ってやったのに!』
数秒前の自分の行動が一気に恥ずかしくなった。
私の腰に腕を回してギュウギュウ抱きしめるタカヒロは「だってユヅキが可愛いんだも〜ん」なんて笑いながら今度は私をベッドの上に組み敷いた。
「でも、俺のが目覚めちゃったのはマジだから…ユヅキの時間、俺にちょうだい。飛びっきり甘いのあげるから…」
…―――結局私はタカヒロに甘い。
でもそれはタカヒロが我が儘な訳でも、私がすぐに許しちゃう性格だからでもなくて。
私たちがどれだけ愛し合っているのかって証なんだと思う。
一緒にいたら触れたくなるし。
触れられたら愛されたくなるし…
そう思う私の気持ちそのまんま、タカヒロも私に気持ちをくれるから、私たちがこんな風にいつまでたっても愛し合っていけるんだって思えるんだ。
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