HERO 3
【マンゴーと赤い車いす】でおかしくなった私達。
あの時てっちゃんが私の小さな異変に気付かなければ今の私達はないかもしれない。
あの時点での私は、芸能人の彼女失格だ。
たかだか映画の中のキスシーン如きでとやかく言う筋合いもないし、腹を立てる意味もない。
ないはずなのに、あの日直人はこんな私を受け入れてくれた。
その大きな心で。
そして学んだこと…”二人で乗り越える”という意味を知った。
あれ以降直人にそういうシーンはまだ巡ってきていない。
これから先、どんな未来が待ち望んでいても、私達は大丈夫と言えるような関係でいたい。
「ンンッ、なおっと…ここで?」
冬でもそんなに湯船につからない直人の家のバスルームは至って普通の広さで。
正直ここで行為をするのはキツイ。
でも今…そういう気持ちなのは確かで。
「ここでもっ…だよっ…」
そう言ってニヤって笑った直人は、お湯の中で指を私のそこに突っ込んだ。
「あああああっ…」
洩れる吐息に直人は汗を反対の手で拭う。
お湯と一緒に指で中をグルリと擦られて、直人の舌は私の肩のラインを甘く舐める…
何ともいえない快感が身体を突き抜けていく。
そこに入っているのは直人の指だけなのに心地いい感情が溢れて止まらない。
直人自身のが欲しい…と思う前に、その指だけで私を絶頂に迎え入れたいんだって思う。
舌と指を存分に使って私を攻める直人も息があがっている。
プニって親指のはらで突起に触れられて一気にガクンっと力が抜ける。
「んううううっ…」
「気持ちぃ?」
だらんと直人に寄りかかる私を片手で受け止めて尚も舌は色んな箇所を濡らしていく。
不意にぎゅうって背中に回した腕で私を身体全部で優しくでも、強く抱きしめるとまた指の動きを速めた。
「ゆきみ…」
「ンンッ…」
「可愛い」
「ンンアッ…」
「好きだよ」
「直人ッ…」
「愛してる」
そう言われて指が最奥を擦って突起をグルリと一周した瞬間、ピキーンっと身体の中を一本糸が通り過ぎた。
お湯の中で震える私を満足げに抱きとめる直人。
「でかくなっちゃった…」
そう笑って直人のを指でピコンって私のそこに宛がった。
「え、待って今っ…」
まだ乱れた呼吸のままで。
直人に寄りかかっていた身体を起こすけど。
すでに直人は自分の手で掴んで私の中に入ってきている。
ジンジンしている子宮にまた新たな異物感。
それがすぐに快感に変わるって分かってる。
でも今はジンジンの方が強くて、むず痒くて…
「あーやべっ…」
下から私を受け止める直人が入れ込みながらフワっと腰を浮かせた。