HERO 2


8月30日。

片岡直人32歳のお誕生日の日、西武プリンスドームで三代目初のドームツアーのファイナルを迎える。

今年いっぱいでEXILEのMATSU、USA、MAKIDAIの三人がパフォーマーを引退するということもあって、第三章から一緒にやってきた直人も色んな思い出があって、MCで話しながら感極まってしまうこともあるみたいで。



「泣いちゃうかな〜直人さん」


仕事を終えて珍しく真っ直ぐ家に帰ってきたその日、二人でお風呂に入りながらそんな会話。

私を後ろからギュっと抱きしめながら湯船につかって半身浴中。


「う〜ん年を重ねるごとに涙もろくなるってのは本当だよなぁ…」


ふう〜って息を吐き出して私の肩に顔を埋める。

ポチャンって湯銭に小さな波ができる。


「うん…」


本当にね…って言葉は言えなくて。

直人の手がクルリと私の身体を反転させてちょっと強引なキスが落とされた。

両手を私の腰に回して勢いよく引き寄せる。

ポチャンって鳴り響く音に紛れて、舌が絡まり合う音が響く…

直人の舌は分厚くて甘い。

その舌で私の口内を舐められるだけで色んなポイントが疼く。

そういうつもりじゃなかったとしても、私はたかだかほんのキスをされるだけでも気持ちは上昇していく。

フワリと腰を浮かせて開いた直人の足の間に身体を滑り込ませて首に腕をかける。

立て膝して直人の頭を抱えるように抱きつくと、見兼ねたように胸の突起をその甘い舌で転がした。


「ンッ…」


洩れる声もお風呂場ってだけあってエコーがかって響く。

ほんの距離を作った直人は、私に見せつけるように舌で突起を転がす姿を見せてくる。

最高にエロス満開…―――




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