初雪のジンクス 4
「なるほど…」
直人の口癖のその言葉。
テレビでもよく聞くけど、実際口にすることもやっぱり多い。
今の私の言葉に納得してくれた…のかなって。
「けど…」
「…え?」
ギュっと強く後ろから私を抱くと、耳元で囁いたんだ…―――――
「ジンクスより運命だろ俺とゆきみは。…毎日好きになるよゆきみのこと…」
ドキっとして。
急にそんな言葉…ズルイ。
私だって常にそう思ってる。
毎日毎日直人を思う度に好きになっているって…
「けどまぁ、そのジンクスもロマンチックでいんじゃね?俺らの愛には敵わないけどな!」
そう言ってくるりと私を反転させると、正面から覗きこむように私の頬に頬をつけて「キスしてゆきみから」可愛いおねだりが飛んできた。
「いいけど直人さん、止まらなくなっちゃうよ?」
「いんだよ、止めねぇもん。このままここで抱く…」
「…ここで?」
「イエスッ!」
「もうっ…」
ニコって八重歯を見せて笑う直人の首に腕を伸ばしてそのまま唇を塞いだ――――
温かいこの部屋で、トンってガラス張りの大きな窓を背に直人のキスが降り注ぐ。
直人のブカブカなニットを捲りあげられてそのままバンザイで脱がされた。
肌が空気に触れてビクっとした瞬間、直人の腕が私の膝の裏に回って抱きあげられた。
「キャッ!」
「お姫様〜今宵はどちらへ…?」
ド至近距離でパチンとウインクされてドキンと心臓が鳴る。
「直人の温もりいっぱいなベッドまでお願いします…」
「かしこ、かしこまりましたーかしこ!」
大声で叫ぶ直人に二人で爆笑した。
トサってゆっくりベッドに降ろされて、直人はそのまま私の黒いズボンに手をかける。
「腰」
一言そう言われたからスッと腰を浮かせたらそのまま下着ごと降ろされた。
女豹のポーズみたいに、そのまま私の足を開いてそこにゆっくりと顔を埋める直人。
急にきた快感に身をよじる。
甘い舌でチュって吸いあげる直人に、私の中はどんどん溢れていて身体の芯から熱くなる。
「濡れ濡れだぞ」
得意げにそう言って指で手前の突起に触れられるとビクンっと大きな波が押し寄せた―――
「だって久しぶりだから…」
涙目でそう言う私に「だよな、俺も限界…」そう言って直人はタラリと中途半端だったベルトを外してレザーパンツを脱ぎ捨てた。
ベッド脇に置いてあるそれをとって装着すると、私の腰を掴んでそこに埋めてくる。
「ごめん余裕ねぇ…」
「うん…いいよ」
私の言葉にポンって髪を撫ぜて、ゆっくりとベッドの上で腰を動かし始めた。
やっぱりここから見上げる直人の顔はどんな直人よりもかっこよくて…
頬に手を添えると、ほんの一瞬目を大きく見開いてそのままキスをくれる。
キスが深まると、腰の動きが緩まって…
思う存分に舌を絡めあったあと、また律動を再開した。