▽ 過去にヤキモチ
「ハアッ…けんじろ、もっと…」
甘い声を出すユヅキに、俺は調子に乗ったつもりで舌を絡ませながらユヅキの身体を舐めていく。
絹のように柔らかでもっちりしたユヅキの肌に舌を這わすと白いそこがほんのり赤く染っていく。
ユヅキの腰に腕を回して抱えるようにバスルームへ入った。
緩くシャワーを出すと温かいお湯が俺達を更にあっためる。
ジュルっと唇を重ねる俺の腰にユヅキの手が触れて、いやらしく俺のケツを撫でた。
「ンッあかん…」
俺の声にユヅキはフフッて笑うとゆっくりしゃがんで膝をつくと腰に回した腕をツーっと太股までさげて、おもむろに目の前にある俺のソレを口に含んだ。
「アアアアアアアアアッ…」
ビクビクと肩が震える。
既にキスで勃起しまくってた俺のんを口に含んで舌で丁寧に舐めてくれるユヅキに、どんどん俺ん息があがっていく。
ガクガクする足をユヅキが固定して、尚も口に含んでいく。
先端を舌先でチュルチュル吸い疲れて意識が飛びそうになる。
もう一刺激加わったらあかん。
「イッ、イキそ…」
俺の言葉に舌を出すとその上に指でパンパンと軽く叩きつける。
軽く触れてるそれがむっちゃ気持ちよくて、ずっとケツに力を入れてるんやけど、不意にユヅキの手が腰に移動して、ケツをやんわりと撫でた。
「はううっ」
盛れた声はダサダサで。
そんなん気にしてられんくて、あかん。
イク―――――
ジュジュジュジュってユヅキが音を立てて奥まで飲み込んでツーっと吸い出していくのと同時、俺も足を震わせてそこに欲望を吐き出した。
ユヅキが手で受け止めつつ、シャワーで流して尚も俺のフニャっとなったソレをマッサージするように手で揉んでいく。
なに、この感覚!
「それあかん。それはあかん。気持ち良すぎやって、ユヅキ」
「んふふふ、そうらしいねぇこれ」
…あれ、なんやろ、これ。
なんか胸の奥が痛い。
なんていうかその、俺以外の奴との経験談とかいらへんやん。
確かにユヅキは経験豊富かもしれんけど、そーいう過去はもう全部捨ててほしいいうか…
「全部流そ、今ココで!昔の男の記憶、全部流して!俺だけやあかん?」
自分がこんなに独占欲の強い男やなんて知らんかったわ。
俺を見上げるユヅキは、そのままゆっくり立ち上がって俺の頬に手を添えた。
ド至近距離で見つめ合う。
トクトク心臓が激しく音を立てていて、ユヅキの真っ直ぐな瞳に生唾をゴクンと飲み込んだ。
「私の過去に妬いたの?健ちゃん?」
「…そうや、嫌やねんなんか。しゃあないって分かっとるけど、嫌やねん、ユヅキの口から俺以外の男のこと、聞きとうない」
「…可愛いすぎる、けんじろ!もーずるーい!」
嬉しそうな声と、ふわりとユヅキの温もり。
素っ裸やから、めちゃくちゃ密着しとる肌がどこも擦れて気持ちええ。
あかん、また勃つ。
オッパイむっちゃ柔らかくて、とろけるー!
でもツンって乳首だけちゃんと勃ってるんがまた可愛ええし、嬉しい。
ギュッと抱きつくユヅキを抱き返すとユヅキが俺ん肩をチュッと吸った。
「もう忘れた。けんじろだけでいい。ね、もっといっぱいシテ。私の中、けんじろでいっぱいにしてよ」
「あ、当たり前や」
「触ってもっと。私のこともっともっと触って幸せにしてよう」
「おおん」
その後はもう、無我夢中やった。
いつ風呂場から出たんも分からんし、気付いたらベッドの上で、何度となくユヅキと抱き合っていて。
翌朝目覚めた俺は、むっちゃ顔パンパンで身体もダルイんやけど、キッチンから匂ってくる朝食のええ香りでパチっと目が覚めた。