けんじろうの恋愛事情 | ナノ


▽ あかん…



人生初の挿入。

おめでとう、俺!

そんな余裕こいてる暇なんてなくて。

俺の首に緩く腕をかけて腰を動かすユヅキから漏れる「アンッ」って甘い声。

微かに俺の頬を掠るユヅキのおっぱい。

接合部分から漏れる厭らしい水音。

肌が擦れる音…

俺の五感全部が快楽へと繋がっとって…

…あかん。

こりゃあかん!



「ユヅキ、あかん…」



思わず盛れた声にユヅキが上から俺の頬を撫でながら「気持ち?」なんて首を傾げて聞いたんや。

当たり前やがな!

なんて言えず…コクコクって頷く俺は若干の涙目で。



「ヤバイわ、もう…」



辛うじて出した言葉にユヅキがギューって俺の頭を抱えるように抱きしめた。

いやそんなんされたら今すぐにでも出てまうよ。

そう思うけどもう、声すら発せなくて。

ハァ、ハァ…と吐息混じりに零す吐息だけで精一杯やねんけど。



「けんじろ、好きよ」



ペタンとした前髪を指でかき分けて俺のデコにチューするユヅキに、またドクンと心臓が大きく脈打つ。



「真っ白なりそ」



頭ん中、真っ白なりそうや!

ユヅキの温もりを感じて気を抜いたそん時やった。



「ちょっ、あかん!イクッ…」

「ンッ…イッて…」



あまりにユヅキの声がセクシーで、俺はユヅキの中から抜くこともせず、そのまま欲望を放出させた。

俺の上でユヅキがパチクリと俺を見つめていて。

乱れた呼吸で何度も酸素を吸い込む俺に、困った顔で笑った。




「けんじろー私妊娠したら責任とってくれるの?」

「…え?」

「中出ししちゃって、今のこれで妊娠しない保証はないよ?」

「え?ああ、そうや、すまん!けど、責任取るよ!妊娠しててもしてへんでも俺、ユヅキとずっと一緒におりたい……あかんかな?」



俺の必死の訴えにクスリと微笑むユヅキ。

チュッて小さくキスをされる。

すぐに離れてもう一度。

俺を見てユヅキがもう一度クスリと笑った。




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