▽ 弱気解消
「知ってるって、勃ってるんでしょ?」
そんな俺に向かってサラっとそんな台詞を飛ばすユヅキちゃん。
さすが、やり手。
俺はコクコク頭を動かして頷くものの、先に進むことに内心小躍りしたいくらいで。
臣ちゃん隆ちゃんみたいな自信すらないけど、俺のもソコソコ男前やと思ってる。
これならユヅキちゃんに披露しても大丈夫やって…。
「ほんまにパンパンやねんけど…」
「腰あげて」
俺ん話を半分聞き流しているユヅキちゃんは、簡単にベルトを外すと黒いスキニーをこれまた簡単に下から脱がせてくれた。
冷めた空気に触れてほんのり寒いけど、火照った身体の熱は冷めそうもない。
CKのボクサーパンツの上からモリっとそそり立った俺のんにチュっとパンツの上からキスをした。
「うわっ…もう…あかん…」
「まだイかないよね?」
「…もうわっからへんよ。自分でシテんのと全然ちゃうねんもん、どこまで我慢できるか想像つかへんて…」
「舐める?」
「へ?話飛びすぎやん!」
「だって我慢できないんでしょ?お風呂入る前に一回抜いてあげるよ」
抜く…のん?
それ、女の子が使う台詞ちゃうよね?
眉毛を下げてユヅキちゃんを見る俺は、なんていうかそう…
「何でそんな申し訳なさそうな顔?」
クスリとまた笑われた。
「いやだって、さすがに初対面やし今日の今日やし…何か悪いなぁって…」
俺がそう言うとユヅキちゃんは首を傾げて俺の上からそっと降りた。
ラグマットの上に上半身裸のまま座っていて。
「ユヅキちゃん?」
「ばーか、ばーか!健二郎くん何も分かってない!」
ムスっとした顔でちょっと怒った顔で言うんや。
え、俺あかんこと言うた?
考えても何も浮かばん俺の膝に、仕方ないって顔でユヅキちゃんが横座りで太腿に腰かける。
目の前にユヅキちゃんのおっぱいが来て思わず伸びそうになった手をグッと堪えた。
「初対面だからなに?さっき健二郎くんが言った言葉は全部嘘だったの?私のこと知りたいって…。その言葉があったから今私達こうしてるんでしょ?初めて逢った人と、その日のうちにえっちしちゃいけないってルールでもあんの?」
「…ないわ」
「じゃあもっと私のこと求めてよ…」
「ええのん?ほんまに?」
「じゃなきゃ私、不安になっちゃう。やっぱり健二郎くん私とえっちしたいだけなんだって。好きでもなんでもないんだって…」
「そんなん、ちゃうわ!俺ずっとドキドキしてる…ユヅキちゃんと逢ってから、もうずっと触れたくて…たまらんかったわ…」
恥ずかしげもなくそう言うと、ユヅキちゃんが嬉しそうに笑った。
そのまま横からおっぱいで俺の頬を突いてきて。
「いやその…」
「うん?」
ああ。あかん。この子、たぶんSやわ…
俺は一つ息を吐いて、こう続けた。
「舐めてもええ?」
「いいよ」
ユヅキちゃんの声に目の前にあったおっぱいにチュっと舌を絡めた―――