私達の未来

「私もつけたい!」


自分じゃよく見えないそれだけど、私だって隆二が私だけのものって印が欲しい。


「隆二ばっかりずるいよぉ…」


四つん這いで隆二の上に跨る私を、下から少し揺れた瞳で見上げる隆二。

半口開けて「え?」なんて言ってる。

だからその隆二の頬に手を添えてそのまま半開きの口の中に舌をニュルリと入れた。


「ンッ…」


隆二の口から洩れる甘い声がもっともっと聞きたくて、舌で口内を舐めてると隆二の腕が背中に回された。

ギュっと私を下から抱いてる腕は柔らかく身体を撫でていて。

舌を絡めたあと、顎をチュっと吸って、奇麗な喉ぼとけを舌でペロリと舐めると「やべぇっ」隆二のうるんだ目と視線が絡みあった。

鬚から喉ぼとけを繰り返し身体を揺らして舐める私に、「待って待って…」困った隆二の顔。

呼吸を荒げている隆二は大きく肩を揺らしながら「ユヅキマジでエロすぎ!」そう言ってベッドに寄りかかる。

でも…


「待たない!」


そう言って隆二の首筋にチュウっと吸いついた。

歯を立てないように舌で鎖骨の辺りをジュっと吸って顔を上げると、そこに咲いた紅い華。


「あ、ついた!!ついたついた私の印!」


見て見てって隆二を見つめると珍しく赤い顔で。


「え?隆二?」

「だって!ユヅキが可愛すぎる…。俺今のでマジ、イっちゃうかと思った…」


困ったように眉毛を下げる隆二。

なんていうか、好きすぎて…とか、可愛くて…とかそういう風に思って感情が高ぶって身体も気持ち良くなってくれる関係がすごく嬉しいんだ。

隆二だってこんなかっこいいのに私しか目に入ってないみたいに私だけに愛を注いでくれるのが目に見えて分かるのが嬉しい。

きっとそういう風に隆二が育ってきたんだって思う。

愛情たっぷり育てたらきっと隆二みたいな素敵な子に育つって…


「やっぱり私、隆二との子供、欲しいかも…」

「え?ユヅキ?」


話しが急にすっ飛んだ私を吃驚したように見ていて。


「隆二みたいな素直な子…きっと可愛いな〜って」

「…見えてくれたの?俺との未来…」

「…うん。隆二としか見えないよ私…」


私を見つめる隆二は上半身だけ裸の状態で。

今こんな格好で言うことでもないのかもしれない。

でも今思ったから。

未来を急いだ隆二に少し戸惑ったのもつかの間、結局私の相手はこの先も隆二以外はいないことがよく分かった。


「隆二、結婚しようか?」


私の言葉に優しく微笑んでいる隆二。


「全く…」

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